真奈美の「ごめんなさい」 - 8月訪タイ記 XIV


凸凹終了後、ものすごく嫌な予感がした私は部屋を飛び出しました。

ロビーに出たところ、そこで見たのは、
病院に居るはずのB子と、そして真奈美でした。

一瞬、わけがわからなくなります。
二人はラーマ9世病院で、入院手続きをしていたはずです。
それが、B子だけならともかく、すぐに処置が必要なはずの真奈美まで居ます。

私の姿を見たB子は、少し怒ったようなほっとしたような顔をしました。
真奈美は顔面蒼白で、もうほとんど表情がありません。

なぜ、入院しているはずの真奈美までここにいるのか?
B子が言うには、実は病院はデポジットを入れないと、入院も処置もしてくれないそうです。

だから真奈美は、診察は受けても治療は全く受けてないそうです。
どうりで、B子が焦って何度も電話してきたはずです。
真奈美とB子にとても申し訳ない気分になります。

そして、最初は病院から私に電話していたのだが、
らちがあかないので、病院から真奈美を連れてホテルまで来たのだと言います。
そして、内線電話しても、私が電話に出ないので、
部屋に入ろうと、フロントで今、鍵をもらおうとしていたところだったそうです。

今回のホテルは、真奈美と連名でチェックインしてますから、
真奈美は鍵をもらえるのです。

あと5分でも凸凹を長引かせていたら、
凸往復運動の最中に真奈美が部屋に入ってきたところでした。
いやあ、もうそれは、いまだかつて経験したことのない修羅場になったでしょうね。
いくら私でも、凸凹の最中に踏み込まれたことは、今までないです。

本当に間一髪でした。

ともかく、3人でタクシーに乗り、病院に向かいます。
ラーマ9世病院に行こうとしたら、もっと割安な病院があるとのことで
ラチャウィティ病院に向かいました。

B子の友達が以前、病気になった時、このラチャウィティ病院に入院して
費用がとても安かったそうです。
もし、私がつかまらず、自費で病院代を出す場合、この病院に行くつもりだったのでしょう。

ラチャウィティ病院にはすぐに着きました。
日本でもよくあるような市民病院という装いです。
古い建物で、あまり清潔感はありません。
値段が格安だというだけのことはあります。

院内は昼間だというのに薄暗く、多くの患者で込み合っています。
廊下は、いいのですが、室内はエアコンもなく、よどんだ空気が漂っています。

しかし何より酷かったのは、職員の態度でした。
質問しても、ほとんどまともに取り合ってくれません。
どこが外来の受付なのかも分かりません。
次々にたらいまわしにされます。
英語も通じないので、私もほとんど役に立てません。

明らかに受付ではない場所、
たとえば薬を調合している部屋が受付だと
案内された時には、呆然としました。

B子は、そこに来るよう案内されたと言いますが、
明らかに職員の返答がいい加減なのが原因です。
B子も、しっかりしているようで、所詮20歳の大学生ですから、頼るのは酷というものでしょう。

真昼間、空調も効いてない病院内は暑く、真奈美、B子の疲労困憊ぶりも激しいです。

また、B子は、10分に一度は吐いています。
彼女は、実は妊娠してるのだとその時、分かりました。
父親は例の彼氏で、今、妊娠数ヶ月だとか。

B子は太っていると思ってましたが、実は太っていると言うよりも妊娠して
おなかが出ていた分があったのでした。
来月くらいにも下ろそうと思っているとB子は言いました。

私も前日から徹夜なので、ふらふらとしてきました。
ようやく受付で番号札をもらいますが、
それから1時間以上たっても番号は呼ばれません。
真奈美の番号は、呼ばれずその後の番号ばかり呼ばれます。

B子が看護婦に確認すると、後から来た救急患者を優先して診療しているとのこと。
どんなに抗議しても、冷たくあしらわれます。

蒸し暑い待合室、同じように多くの人が生気ない表情で、
いつとも知れない順番を待っています。

意識も怪しくなってきた真奈美が、一言だけ、ぽつりと言いました。

ごめんなさい、私、あさって、あなたを空港まで見送りに行けなさそうにない。

そして、そのまま口をつぐんでしまいました。

(続く)

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by plastictakata | 2008-11-25 23:20 | タイ  

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